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▼装釘から見えた師弟関係 佐野繁次郎と花森安治
本に恋しやすい秋の季節が近づいてきました。
装釘愛の強いユトレヒト流、本と出会い方のひとつは、本棚から背表紙の文字やデザインと焼け具合がまず第一印象。 (いわば後姿に一目ボレ)
棚からそっと抜き出し、表紙と目と目があったその瞬間・・・ (その後姿の君に、”お嬢さん”と肩をたたき振り向く瞬間)
そうして幾度も幾度も恋に落ちていく訳です。 (もちろん落ちないときも・・・)
装釘恋も少し慣れっこになると自然に手に取った本は、著者やジャンルがバラバラのはずなのに気が付くと”装釘”や”題字”が同じ方によるものだったり。
そうしてユトレヒトが何度も恋をした装釘代表のお二方が、ヘタウマな味わい深い題字や挿絵を描く、洋画家の佐野繁次郎さんと 『暮しの手帖』鬼編集長でもあり、繊細な線画カットも描いた花森安治さん。
実はちょっとした師弟関係だったらしいのです・・・。

二人の作品


パピリオのパッケージ
【二人の師弟関係とデザイン共通 点】
出会ったきっかけは、花森さんが大学新聞編集部員として活動していたとき、絵や原稿を依頼にいっていた画家達の中の一人が佐野繁次郎さんでした。
花森さんが語ったところによると、佐野さんが面白いおっさんなので、押しかけていった花森さんを受け入れたそうです。
そして花森が大学を留年中の一年間、佐野のもとでパピリオ(白粉)広告文案や広告写 真をつくるなどの仕事をしていたようです。
そして船場生まれの佐野さんの洗練された色彩感覚や商才に、花森さんは自分のものにしてゆき、佐野の親族でさえ見分けがつかない程の文字を描けるようになったようです。
特に太文字で描く英語の書体や、白・赤・黄色・青などの色彩感覚は
確かに共通するものがあります。
先日の”花森安治展”で初めて見た陶器のデザインなどは、ハッとするほど佐野繁次郎テイストでした。
おそらく、いわゆる師弟関係という期間は短かったように思えますが、当時二人はエッセーを主にした『きもの読本』という本を作っており、この経験がのちの『暮しの手帖』が生まれるヒントになったと花森自身が語っており、佐野繁次郎さんの影響は大きかったと思われます。
最もそっくりの文字を描くのは、マダム・マサコさんだったりするのですが・・・。

※さらに詳しい二人のプロフィールは、ユトレヒト人物データ【佐野繁次郎】【花森安治】 をご覧下さい。
▼装釘から見えた師弟関係 佐野繁次郎と花森安治:佐野繁次郎の装釘

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文藝春秋社
1958年
ハードカバー
【上方 今と昔】
佐野繁次郎/装丁 山本為三郎/著 鍋井克之/挿絵 秋山庄太郎/写真

アサヒビール社長でもあった著者が、雑誌の連載に執筆していたものをまとめた本。
「えべっさん」「あきんど」などを題材に大阪を愛する心を感じられます。
佐野繁次郎さんのシンプルな函装釘に、中にも佐野さんの布装釘と題字が。
見返し頁は、深い群青色の和紙。
裏も表も、函も、内容とマッチして素敵です。
著者近影は秋山庄太郎さんによるもの
絶版・ヤケ有り。
【品切れ中】
 

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1987年
文庫
【文庫版 言わなければよかったのに日記】
佐野繁次郎/装丁 深沢七郎/著

この下手くそな文字の装釘から佐野繁次郎さんの存在を知り、後にパピリオや銀座百景へと繋がるとはこの時思いもしなかった。
深沢七郎のへっぽこなエッセイとサノシゲ・タイポグラフィーが絶妙な、こくまろ本。
絶版文庫
【品切れ中】
 

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1955年
ハードカバー
【巴里風物誌】
佐野繁次郎/装丁 渡辺紳一郎/著

戦前、第十六区の同じ隣組だったパリジャンの渡辺・佐野両氏が無限の郷愁を込めて描く巴里の街の隅々! 佐野画伯のスケッチ60点も掲載されてる貴重な本です。 帯付き・カバー少ヤブレ・ヤケ有り。
【品切れ中】
 

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1962年
ソフトカバー
【見るもの食うもの愛するもの へそまがりのフランス探訪】
佐野繁次郎/装丁 ピエール・ダニノス/著 堀口大學/訳

エスプリの利いたおしゃれな佐野繁次郎装釘本。 ヤケ・イタミ有り。 中の挿絵は外国風刺画みたいな感じ。
【品切れ中】
 

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1962年
特装本
【地方記者】
佐野繁次郎/装丁 朝日新聞社通信部/編

佐野繁次郎装釘本ってすぐに解ります。 ヤケ・イタミ有り
【品切れ中】
 

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1956年
特装本
【ABC 朝日放送創業5周年記念】
佐野繁次郎/装丁 朝日放送/編

佐野繁次郎は題字のみ携わってます。朝日放送(ラジオ)開局5周年記念として作られた非売品本。 中には携わった多くの方々の寄稿。函入り・イタミ・ヤケ有り。
【品切れ中】
 

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1958年
ソフトカバー
【お嬢さん放浪記】
佐野繁次郎/装丁 犬養道子/著

微妙な写真コラージュが珍しい、サノシゲ装釘本。犬養健氏の長女(お嬢様)道子さんがアメリカとヨーロッパをほっつき歩いたエッセイ。イタミ・ヤケ有り。
【品切れ中】
 
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